スウェーデン・ロールストランド製の非常に珍しい一客です。19世紀末頃の品と見ています。
上質な金を使用した手描きによるヴァーミキュレーション(虫這装飾)が施され、美しい薔薇の描写からはジャポニズムの影響も伺えます。
ハンドルは竹を想わせる意匠です。薄造りなカップの胴、ソーサーの見込みは微かに波打っており、恐らく竹のイメージを反映させたのではないでしょうか。
古くは釉下彩の銘品を数多生み出した同窯による力の入った上絵付け。なかなかの珍品と思います。
微かなスレは見られますが、特筆すべき欠点無く大変美しい状態です。
■サイズ
カップ 直径約57mm 高さ約60mm
ソーサー 直径約118mm